柔 和 2024年10月
「疲れた者、重荷を負う者は、だれでもわたしのもとに来なさい。休ませてあげよう。
わたしは柔和で謙遜な者だから、わたしの軛を負い、わたしに学びなさい。そうすれば、あなたがたは安らぎを得られる。わたしの軛は負いやすく、わたしの荷は軽いからである。」
(マタイによる福音書11章28~30)
重荷を負う人の何と多いことでしょうか。1月に震災に会い、9月に集中豪雨に会われた能登地方の方々。復興はまだまだこれからのようです。拉致被害の横田さん。ウクライナやガザで暮らす方々。難民となって生きなくてはならない方々…
学校現場では、たとえば、不登校の低年齢化が進み、小学生の不登校は最近3倍に増えているようです。脳科学者によれば、脳というのは評価されないと成長しないそうです。ただ、お互いに、ものさしが一つしかないと危険です。成績のみならず、その人が好きなこと、関心を伸ばすことはやはり大切です。うまくできたという達成感や他者から認められた経験、その喜びが自分らしく生きることにつながっていきます。
本校を訪れ、チャイムの音色(聖歌のメロディー)を聞いた方が、「とてもよいですね。ホッとします。」としみじみおっしゃいました。確かに、通常のベルやチャイムの音色は自律神経を緊張させるのだそうです。休み時間は緊張が緩むのが良いですね。あまり緩みすぎてもいけませんが。オンとオフのスイッチがうまく働くことが大切です。
イエスさま自身が身をもって示した「柔和で謙遜な」(神の憐みに信頼を寄せ、自分の強さを誇らない)生き方の中に「安らぎ」があります。軛とは馬や牛の首にかけて田畑を耕す農耕の道具ですが、神の思いを知るイエスさまがその人の傍らに立って重荷を一緒に担ってくださるのです。
10月はロザリオの月。世界の平和と環境保護のために聖母マリアにとりつぎを願って祈って参りましょう。