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第2学期始業式での校長挨拶

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平成29年度 第2学期始業式での挨拶
聖ドミニコ学院中学校高等学校 校長 小笠原 朋之

 
月があらたまり、10月となりました。第2学期の始まりです。今月の目標を示す言葉は「柔和」です。道を歩いていると、この言葉を象徴するかのようにキンモクセイの香りがやわらかく包んできます。どこから香ってくるのだろうと鼻をくんくんさせます。ある方は、鼻が笑うと表現されました。思わず笑顔になりました。県北の栗駒山は紅葉が見頃を迎えています。しかし、長雨や日照不足の影響で稲の生育が芳しくなく、刈り取りが遅れているそうです。農家にとって収穫が遅れるということは、米の取れ高が下がり、収入にも響いてくるとのことです。一方、国内では衆院解散総選挙、国外では世界の安全保障に暗い影を落としている北朝鮮の核実験とミサイル問題があり、世界は緊張しています。
私たちは、ただおろおろするのではなく、状況を分析し、何が正しく、どのような行動をとることが最善の策なのかを考え、問題解決のため、力を合わせていきましょう。

 さて、今日は皆さんに「継続は力なり」ということをお話します。

 ある日のこと、背後から「おはようございます」と、元気な声がします。私も振り向き、その生徒に挨拶しました。「挨拶されることは気持ちのいいものだね。」とお礼を言うと、「ありがとうございます。これからも続けます。」との言葉が返ってきました。

 さらに、私がある学校で担任をし、ある生徒と面談したときのことです。最近、表情が引き締まってきたなと感じていたので、そのことを伝えました。すると、その生徒は「部活動との両立のため、起きる時間・寝る時間・食べる時間・勉強する時間を定めているから、生活のリズムが整い、メリハリが付いてきている。」と、話してくれました。

 一つのことを継続することは、ぶれない姿勢を生み、一本の芯ができることです。その芯は、「学ぼうとする意欲」「学ぶ力」「学んだことを活かす力」を生み出してくれます。実をいうと、私が大学受験のため、ラジオ講座を聴いて勉強をしていた高校生のとき、数学を担当されていた先生が、授業の締めくくりに必ず「継続は力なり」と言って、励ましてくれました。くじけそうになるとこの言葉を思い出してラジオのスイッチをオンにしました。そして、この言葉はいまでも私を支え続けています。

 「真理」とは、ひたむきに生きることです。つらく、苦しいときこそ、細い竹のように柔らかにしなう心を持ち、粘り強く生きることです。私は、皆さんに「ドミニコ生は、やればできる。あせらず、やすまず、あきらめず。」と話してきました。今日は、「継続は力なり」について話しました。そこで、これらをつなげる言葉として、三つの「える」を伝えます。「耐える」「応える」「考える」です。「あせらず」は「耐える」、「やすまず」は「応える」、「あきらめず」は「考える」。夢は必ず実現する。夢が実現できなくなるのは、夢に向かって努力することをやめたときです。

 聖ドミニコ学院の生徒としての自覚と誇り、家族や友人、先生方そして地域の皆様への感謝の心を持ち続け、一歩一歩着実に前進していきましょう。道は歩いたあとにできます。