今月の目標

Monthly Goal

November 2023 犠 牲

一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままである。だが、死ねば、多くの実を結ぶ。

(ヨハネによる福音書12:25)

「人の子が栄光を受ける時が来た」に続いて一粒の麦について語られています。人の子とはイエスがご自身のことを指していますが、「人の子が栄光を受ける時」とは何でしょうか。それは、イエスの死の時です。実際、イエスは手足を釘付けにされ、力尽き果てます。しかし、その死はみじめな敗北ではなく、栄光の時です。なぜ死が栄光なのか。イエスさまの死は「多くの実を結ぶ」ための死だからです。豊かな実りのために種の死が不可欠であるように、イエスもすべての人のいのちのために死にます。

また、イエスの死は、天へと戻ることです。まことの命・永遠の命のためには、この世で自分の命を憎むこと、自己中心からの解放が不可欠で、それがイエスと共に父のもとにあることだとも言われます。

ずっと以前のことですが、孫の病気が見つかったときに、母がそれまで大好きだったコーヒーを止めてしまったことがありました。孫の病気治癒のため、願をかけたのです。私たちは、ある習慣を断ち切って罪を償うとか、嘆願すると言った行為を知っていると思います。

旧約時代には動物を捧げました。とりわけ、貴重な子羊を捧げ、過ぎ越し祭での子羊が重視されました。一方で、「砕かれた心こそ大切なのだ」という預言者の言葉もあります。やがて、イエス・キリストが十字架上で犠牲として、ご自分を捧げられます。その唯一の奉献に与かって、信者は自らの生活を捧げます。迫害下での殉教も」犠牲の具体例です。

現在イスラム組織ハマスによる10月7日の襲撃後、ハマスの拠点ガザへのイスラエルのネタニヤフ政権は空爆を繰り返しています。辛くてニュースが見られないとのさまざまな方の声を耳にします。私たちも祈りと小さな犠牲によって、すべての人、とりわけ、いのちが脅かされている方たちが安心して暮らせる世界を願っていきましょう。

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