June 2024 努 力
求めなさい。そうすれば与えられる。
探しなさい。そうすれば、見つかる。
門をたたきなさい。そうすれば、開かれる。
(マタイ福音書7章7節)
6月に入り、緑が濃くなってきました。中学校総合体育大会、高等学校総合体育大会の季節でもあります。
教会の暦では6月は「みこころの月」。ヴェリタス館エントランスに、イエス様がご自身の心臓をさしている木彫のご像があります。このイエスのみこころは、全ての造られたもの、全人類への神様の深い愛を象徴しています。
いつだったか、朝日新聞に「とび職から世界トップ大へ留学した鈴木琢也さん」の記事が載っていました。中学時代からヤンキーだったそうです。父親が仕事の都合上、50近くになって高校数学をやり直す姿を身近に体験し、彼は20歳で転職。ITの専門学校に通い、IT企業に就職するも、リーマンショックに。リストラを目の当たりにし、どうせならと世界トップレベルの大学を目指します。米国では「起きている時間はすべて勉強する」というルールを自分に課して実行します。そこで得たのは、ルールを自分たちで決め、未来を能動的に作っていく感覚だそうで、それは、ヤンキーの世界と似ているというのです
ヤンキーだった頃は、街でケンカを売られたら逃げずに闘うというようなことがミッションだったのが、そのエネルギーが勉強に向くと、「努力することをいとわないチカラ」につながったそうです。また、人は得意分野こそ違っても、本来持っている力は同じはず。大切なのは「自分のどの部分を伸ばすことで、周りの人とコラボしていけばよいのか」だとも。やってみて失敗したとしても、失敗を許容すればよい。それが、「不可能を可能に変えるチカラ」につながっていくとおっしゃっています。努力は同時に忍耐を要します。
最初はイエスに敵対し、後に命を賭してイエスを、神の愛を証していくパウロは言っています。「私たちは、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです。苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。」
(ローマの信徒への手紙5章3.4節)