<高大連携プログラム>地域をデザインで“開墾”!!〜坂川先生と未来を描く90分〜
9月5日(金)、本校総合進学コースの2年生を対象に、東北工業大学の坂川侑希先生をお招きして高大連携プログラムを行いました。テーマはズバリ「デザインのチカラで地域を『開墾』する」。
「開墾」と聞くとスコップを持って畑を耕すイメージが湧きますが、先生が語るのは地域の人や文化をデザインでつなぎ直す“心の開墾”。なるほど、これなら制服のポケットにスコップは入りませんが、ノートとペンで十分挑めそうです。
講義の最初に先生は、
「そもそもデザインとは何か?」
「“開墾”とはどういう意味か?」
という問いかけから話を始められました。
「デザイン=見た目の飾り」と考えがちな生徒も多い中、先生は「情報の整理・伝達」「設計」「人や地域をつなぐ仕組みづくり」まで含む広い営みであることを丁寧に説明。さらに“開墾”はスコップを持って畑を耕すだけでなく、人と地域を新しい発想で耕し直すことだと語られました。生徒たちは「なるほど!」と頷きながら聞き入っていました。
学生・卒業生の活躍も登場!
講義では、大学生や本校卒業生(坂川研究室所属)を含む学生が制作した「サンモール一番町の魅力を伝える動画」が紹介されました。地元の商店街を舞台に、若者の視点で魅力を再発見する映像は、生徒たちにもぐっと身近に感じられたようです。
さらに、坂川研究室と株式会社永勘染工場のローカルデザインプロジェクトも紹介。伝統的な染め物の端切れが、学生のアイデアでペットボトルホルダーなどおしゃれな日用品に生まれ変わり、実際に商品化されています。教室には「これ欲しい!」といった声もちらほら。地域資源と若い発想の融合に、生徒たちも刺激を受けました。

ライフデザイン学部産業デザイン学科の魅力
坂川先生は、ご自身が所属する学科についても紹介されました。そこでは、「社会の課題を発見し、それをデザインで解決する」ことを学びます。ポスターや製品を作るだけでなく、地域や人々の生活に役立つ仕組みを企画することも学びの一環。
「デザインは美術が得意な人のもの」と思っていた生徒にとって、「誰でも“考える力”“伝える力”を通じてデザインに関わることができる」という言葉は大きな励みになったようです。
生徒の反応
「デザインで地域を元気にできるなんて考えたこともなかった」
「卒業生が活躍しているのを見て、自分も頑張ろうと思えた」
そんな声が寄せられ、感想レポートを書くペンもいつもより軽快に走っていたようです。
おわりに
今回の講義は、地域や社会に対する“見方”を新しく耕す時間になりました。
未来をデザインするスコップは、すでに生徒たちの手の中にあるのかもしれません。
